以前、こんな記事を書いた。
2年も前のことだがいろいろ検討した結果、結局買わないという選択をした。そしてこの2年の間、特に不満もなく、使用頻度は減ったがD5300を使い続けていた。
それなのにSeason2が始まってしまったのだ。定期イベントと言えよう。
再燃の発端
D5300+SIGMA 150-600mm Contemporary
という組み合わせを使うことがほとんど。全日本ラリー選手権を撮影したり、子どものおゆうぎ会や運動会を撮影することが多い。構成的には満足している。
ただ最近、撮影中にD5300が突然レンズを認識しなくなり、レンズ未装着メッセージがたまに発生するようになった。「よし!シャッターチャンス!」と思って構えてピントを合わせようとすると無反応。動画撮影をしていて突然、ライブビューが切れる。あれ?と思って液晶モニターを見ると「レンズ未装着」が表示されているという塩梅だ。
最初のころは頻回していないしいいか、などと思っていたが、最近は絶好のアングル、タイミングというここぞのときに発生するので非常にストレスを感じるようになった。特に子どもを撮影しているときなどに発生すると、この瞬間に次はないのでより一層、ストレスを感じるというわけだ。
おそらく接点になんらかの異常があると推測するが、わざわざ修理に出すのももったいないなーという思いと、D5300+SIGMA 150-600mm Contemporary
という構成が2.5kgほどあり、動画撮影時に顔より上の高さまで持ち上げると重くて姿勢が安定しないので、もっと軽い構成に変更したいという思いが重なり、やっぱり買い替えようかなという気持ちになったのが発端という次第だ。
やはり選択が難しい
軽くしたいので軽さは必須。本体重量500g以下のミラーレス一眼を条件にした。そして携帯性にすぐれた形をしていること。これはペンタ部やダイヤル類、グリップといった突起物は極力ない方が収納しやすいと考えたからだ。
そこでまず選択肢にあがったのがシグマfp
。以前はまったく興味のわかなかったカメラだ。
すばらしい!
まず形状。突起物がほぼなし。要件を満たしている。そして重さは422g🎉
ファインダーを後付できる点もよく、いきなりの買い替え候補筆頭現る!なんて乱舞した。しかし詳しく調べてみると問題点が。
まずオートフォーカス。コントラストAFしかない。fp L
にすると像面位相差AFが加わってハイブリッドになるようだが、そうなると価格面がかなり高騰してしまう。
仮にfp L
にしたとして、さらなる問題点に気づく。電子シャッターゆえのローリングシャッター歪み。初めて知ったのだが、ミラーレス一眼にはローリングシャッター歪みという現象が存在するらしい。これは盲点だった。レースやラリーの撮影で流し撮りができない・・・。背景の歪みを気にしなければいいのかもしれないが、ネット上ではfp
やfp L
は流し撮りでなくても盛大にローリングシャッター歪みが発生するとの情報が。
シグマfp
断念。
次。軽量小型といえばまっさきにあがるソニーα7C
。なんと後継機が出ているではないか!
ただやはり高い。そして形状的にはグリップが無いに等しいぐらい小さければいいのになあと思ってしまう。fp
の形状は捨てがたい。
仮に価格を妥協してα7C II
にしたとしても別の問題がある。レンズの重量と価格だ。SIGMA 150-600mm Contemporary
の代わりとなるとFE 200-600mm
になるが、重さ約2kg、価格は約30万円。これはかなり厳しい。
フルサイズ機はレンズが高額になりがちという問題があるので、α7C II
はいったん除外。
形状についてはペンタ部がなければいいのだが、やはりユーザーからの要望が多いのかペンタ部付きが多い。ある程度は妥協してペンタ部があってもなるべく小さい機種を探したところ見つけたのが富士フィルムX-T50
だ。
まだ発売されたばかりでしかも軽量コンパクト。レンズに関してはXF150-600mm
が代替となり、重さは約1.6kg、価格は約25万円。カメラ、レンズ合計してもなんとか手を出せそうだし、これはいいかも!XF100-400mm
という焦点距離もあり、重さ約1.3kg、価格約20万円。いつも600mmまで使わないしこっちでも良さそうなどと考え、X-T50
購入にかなり傾く
これしかないね!🎉
機能性を深堀りすると迷いが出る
X-T50
購入へ意欲が高まりつつある中で、流し撮りの作例や高感度耐性について情報を集めているとわかってくるX-T50
の不足している部分。
まずは常用ISO感度。最大12800でα7C II
や、同じAPC-C規格のα6700
と比べると見劣りする性能だ。夜景撮影や室内撮影する機会はそれほどないにせよ、せっかく買い替えるのであれば高感度耐性の高い機種を選択したいのだ。どうせ撮影した写真をスマホやPCで見るぐらいで、ノイズや解像感なんて気にならないかもしれないが、なんとなく気持ち的により高感度耐性の高い方を選びたくなる心情、きっとこれを読んでいる皆さんも理解できるだろう。
次に連写枚数。X-T50
はメカニカルシャッター利用時で8コマ/秒というスピード。D5300と比べると多いのだが、α7C II
などと比べると少ない。これまでD5300で連写機能を使ってこなかったので8コマ/秒というのがどの程度のものなのかわからないのだが、せっかく買い替えるのであればより多く撮影できる機種を選択したいのだ。
あとはメカニカルシャッターのシャッタースピードが1/4000とか、ファインダー倍率が0.62倍と小さいとか、おそらくこれらの数値は使っていると気にならないであろう点に過ぎないのだろうが、せっかく買い替えるのであれば少しでも優れている機種を選択したい。
形状で妥協、さらに機能で妥協したら、約20万円を支払ってまで買い替える意味があるのだろうかと考えてしまい、X-T50
購入熱すぐに冷める。せめて形状がX-E4
だったらと思ってしまう。冷静にX-T50+XF100-400mm
の構成による重量を見たが約1.7kg。今よりかなり軽く感じられるのは間違いないと思うが、思ったほど軽くはないなと思った。
レンズ基準で考える
子どものおゆうぎ会や運動会を念頭にすると、おそらく70-200mm
の望遠ズームが選択基準になると考えた。150-600mmって運動会は問題ないけれど、おゆうぎ会だと壇上の向かいに座るせいか、まったくフレームに収まらない。
それで考えたのが70-200mm
を基準にカメラを選ぶこと。
この焦点距離のレンズを調べていて驚いたのが、ミラーレス専用開発されたレンズで70-200mm F2.8
が各社とも一眼レフ時代のものと比べると結構軽くなったという点だ。ソニーEマウント、キヤノンRFマウント、富士フィルムXマウント1は約1kg程度、ニコンZマウントは約1.3kgでFマウント時代の約1.5kgから軽量化している。
400g前後のカメラ、バッテリーを加えて約500g前後、これに約1kgのレンズ。これはかなり軽く感じるだろう。そしてカメラもレンズもスペックアップでカメラ版「三方よし」。三方が思いつかないが。
しかしネックは価格。F4にすれば価格も重量も下がるので思案のしどころだ。
α6700+FE 70-200 F4
の組み合わせが最適解?と考えたり、重さを少し妥協するならシグマの70-200mm F2.8
もいいかもしれないと考えたりしているところへ現れたのがOM-5
。ペンタ部を妥協するならこれもありなのでは?と思って製品情報を見たところ、40-150mm F4
との組み合わせで重さ約800g。
❓❗
これはすごい!カメラを約15万円、レンズを約13万円としても約30万円弱。F2.8だと約360g増量してしまうが、それでもカメラと合わせて約1.1kg、価格はレンズ約22万円で合計約40万円弱。世間一般から見れば相当高価な金額だが、ほかが高すぎて逆に安いという錯覚に陥ってしまう。
迷いすぎて挫折しそう🥺
要件をまとめる
結局、何を重視したいのかというのがブレブレになっているように感じてきたので整理した。
- 小型軽量構成の実現
- 子供撮影用途として70-200mm F4またはF2.8を選択でき、重量が1kg前後およびそれ以下
- 流し撮りできること
- ISO3200~6400に増感してもザラザラ感の少ない画質
- 8コマ/秒以上の連写速度
- 像面位相差AF搭載
- 動画を4K60FPSで撮影することもできる
- ファインダー付き
- スマホ連携が簡単
こうやって考えると、最初に戻ってX-T50
でいいのでは?という気持ちになる。
果たして今度こそは買い替えるのだろうか?
XF50-140mm
が相当する ↩︎