先日、夜8時ごろに車を運転していたときのことだ。タクシーに後ろからパッシングや煽り運転をされた。
ありえない運転で驚く
道路は都道で2車線道路だが、制限速度は時速30キロという細い道。普段から細い道を走るときは、急な飛び出しや不測の事態に備えて制限速度付近を守るように心がけている(制限速度でも早いと感じるときは、さらに速度を下げている)。この時も、メーター読みでだいたい30~35キロ程度で走行していた。
途中の信号で停止したときにタクシーが後ろについた。走り出して数百メートル、まずパッシングから始まり、続いて対向車線にはみ出して煽るという行為を2度ほど繰り返してきた。とにかくこの瞬間は「えっ?」という驚きしかなかった。会社の看板を大々的に掲げているタクシーがこのような行為をするなんてことが、これまでの経験から想像できなかったからだ。
苦情をいれるときは冷静に事実のみを伝える
途中の交差点で自分は右折車線に入り、タクシーはそのまま直進していったので、会社名とナンバー、車体の色、時刻と対象区間となる交差点名を記憶し帰宅後メモした。その後、下記にあげる窓口を経て該当のタクシー会社へ苦情の申し入れをした。
- 『公益財団法人 東京タクシーセンター』
- タクシー会社の配車センター
東京タクシーセンターからの案内で。
苦情の内容は以下の通りだ。事実だけを伝え、感情的にならず持論を展開したり大げさに伝えたりしないよう心がけた。
- 発生場所(対象区間の交差点名)
- 発生時間帯
- 車のナンバー
- 危険運転の内容
- パッシング
- 煽り運転
苦情の内容については乗務員に確認してみるとのことだったので、ドライブレコーダーに記録されている内容もあわせて確認してもらうように依頼した。
翌日、タクシー会社から連絡があり、車間距離を詰めすぎているので乗務員に注意したと報告を受けた。私が苦情をいれた内容について触れてこないので、ドライブレコーダーの内容からこちらが伝えた内容は確認できたのか質問した。以下はその回答である。
- パッシングについて
車が路面の凹凸ではずみ、それがパッシングととられてしまったと思う - 煽り運転について
前方を確認しようとしてはみ出してしまった
パッシングについては、こちらにドライブレコーダーがないので証明しようがないから相手の言い分をそのまま受け取るしかない。しかし煽り運転については、なぜ前方を確認する必要があるのか問いただした。数台前の状況を確認したかったと言っていたが、仮にこの言い分が本当だとしてもこのような行為は危ないし、する必要が無いのである。
なんとも腑に落ちない回答だが窓口の方を責めてもしょうがないし、こちらも証明する手段がないので、職業ドライバーとしてあるまじき行為であることをしっかり自覚するようにと伝えてこの件は終わりとした。
制限速度には理由がある
さて、最近は(高齢者ドライバーを含めた)人身事故のニュースが多い。ニュース映像を見ていると、狭い道での事故は多いように感じる。このようなニュースが多いにも関わらず、道路を走っていると皆さん他人事のように捉えているような気がしてならない。
制限速度というのは理由があって設定されているものだと思っている。道幅が広いのに制限速度20キロに設定されているのは、その付近に何かしら危険な状況が存在している可能性があることを示しているのだと思う。世の中のドライバーには、そういう点まで考えを巡らせて安全運転を心がけてほしい。
交通事故死者数は一時期に比べて大きく減少しているが、それでもまだ年間でおよそ5000名の方が命を落としている。ちょっとした運転の気配りで防げる事故も多かったはずだ。皆さん、安全第一で運転をお願いしたい。